COLUMN
コラム
民間主導のまちづくりとは。稼いで再投資する仕組みが地方を残す
民間主導のまちづくりとは、補助金に頼らず、稼いだ利益を地域に再投資して続ける手法を指します。行政主導の施策が単発で終わりやすいのに対し、自走する点に違いがあります。
行政主導のまちづくりは、補助が切れると止まる
まちづくりの多くは補助金で動きます。ただし単発のイベントや整備は、補助が終わると続きません。地方は担い手が少なく、行政の単年度予算では継続が難しい。人を呼ぶ前に、稼いで回す仕組みがいります。
「稼ぐまちづくり」という考え方
この課題に対し、木下斉らが提唱してきたのが「稼ぐまちづくり」です[1]。行政の予算ではなく、事業で得た利益を地域に再投資し、自走させる。補助金の獲得競争ではなく、稼ぐ力を地域に持たせることを重視します。内閣府も「地域のチャレンジ100」として、民間のまちづくり活動の事例を整理しています[2]。
まちづくりに必要なのは、続ける主体
まちづくりが続かない最大の理由は、担い手の不在です。イベントは人を集めても、翌年の運営者がいなければ途切れる。必要なのは、地域で稼ぎ、雇用を持ち、事業として回し続ける主体です。補助金は立ち上げの呼び水にはなりますが、依存すると自走する力が育ちません。まちづくりを「事業」として設計できるかどうかが、10年続くかどうかを分けます。
事例:稼いで再投資する仕組み
香川県高松市の丸亀町商店街は、歩行者通行量がピークの約3分の1まで落ち込みましたが、民間主導の再開発で回復しました。1日2万8千人だった通行量は9千5百人まで減り、その後2万5千人へ、居住人口も5人から約1,000人へ戻っています[3]。熊本市の熊本城東マネジメントは、各ビルがばらばらに発注していた廃棄物処理などの契約を合同契約化してコストを下げ、生んだ財源を地域・運営会社・将来へ分けて再投資しています[4]。稼いだ分を街に戻す構造が、継続を生みます。
夜間経済は、まちづくりの財源になりうる
夜に開く店は、家賃も雇用も生みます。この経済を可視化し、人の回遊を増やせば、街全体の売上が上がる。夜間経済は、まちづくりの財源として設計できます。イベントで一時的に賑わすのではなく、日々の商いを起点にします。
小松での実装
当社は、小松駅前の夜間営業店を可視化し、人材育成と新規事業をつなぎます。行政の補助ではなく、事業として回し、稼いだ分を街に返す。街と人、店の雰囲気をデジタルに残し、次の担い手が動きやすい土台をつくる。まちづくりを、続く事業にします。
出典
- 政経電論「まちづくりは人材発掘・開発から【AIA木下斉】」
https://seikeidenron.jp/articles/10261 - 内閣府地方創生推進事務局「稼げるまちづくり取組事例集 地域のチャレンジ100」
https://www.chisou.go.jp/tiiki/seisaku_package/siryou_pdf/siryou_n3.pdf - nippon.com「中心市街地のにぎわいを取り戻す:復活を遂げた高松丸亀町商店街」
https://www.nippon.com/ja/in-depth/d00466/ - 熊本城東マネジメント株式会社「主な取り組み」
https://kjmc.localinfo.jp/pages/935377/menu